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とっても居心地の良い声。のんびりとしたアコースティックな楽曲。おしゃれなカフェに流れていそうなところもいい。
アルバムタイトルの「やきいも」という曲では、まさに“やきぃもぉ~ぉぉ~~、おいしぃやきぃもぉ~~”って歌われていて、微笑ましい。焼き芋というと日本人にとっては寒い冬をイメージしてしまうけれど、アルバムは夏にかけても秋にかけてもよさげです。
こういうアルバムを聴くと、音がなくても音があるという、何も超絶テクニックで音をたくさん重ねなくても、とっても音が豊かにきこえるから不思議。最近だんだんと私はロックが聴けなくなってきたのだけれど、きっとこういう隙間があるような音が好きになったと同時に、その隙間の持っている“間”というものがわかるようになったのかもしれない。それは自分が音楽のことがわかってきたということではなくて、それだけ歳を取ってきたというのもあるだろうし、歳を取って、聴ける音楽の幅ができてきたのだろうと思う。